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「、」があってよかった。 [シングル]

「、」があってよかった。
2010年05月12日発売のニューシングル【幸せよ、この指にとまれ】の話である。

すでに新春ライブの項目を立てたときに、新曲に言及する下りで【幸せよ、この指にとまれ】と【赤き空よ!】について触れている。二つの新曲のタイトルが公表されたとき、その最初の表記は【幸せよこの指にとまれ】と【赤き空よ】だった。私は2曲のタイトルを、その歌詞の内容から、【幸せよ、この指にとまれ】と【赤き空】ではないか予想していた。

これは予想においては1勝1敗であるが、フロント・サイドである【幸せよ、この指にとまれ】の正式タイトルを的中させたことが嬉しい。

なかでも、句点の存在をいち早く示した人はそういなかったように思う。雑誌のライブ・レビューをはじめ各ファン・ブログでは、句点なしの【幸せよこの指にとまれ】を採用していたからである。しかし、私はこの句点なしのタイトルに据わりの悪さを感じていた。それは【桜の花、舞い上がる道を】から句点をはずし【桜の花舞い上がる道を】にしたような居心地の悪さである。歌を聴いた時にも、「幸せよ」「この指にとまれ」という明らかな句分けが存在したからである。そもそも、「よ」というのは係助詞で、呼びかけの場合は必ずその直後に句点を必要とするのである。

【赤き空よ!】は感嘆符はいらない気がするのだがどうだろう?
作者としては、空への呼びかけを強調するために「!」を足したのだろうが、歌詞中の「赤き空よ」は、係助詞というよりも詠嘆の度合いのが深い気がするからである。私が感ずる意味合いとしては、「赤き空よ…。」という印象なのである。「…」のところには、「お前はいつもやさしいな」とか、「お前はいつも大きくて届かないな」とか、そういう語りかけが詰まっており、つづく歌詞はその詠嘆につづく独白のように思えるからである。「赤き空よ!」ときっぱり言われてしまうと、バラードである作品の本質がタイトルからは伝わってこない気がしている。もちろん、深い含意があって、それを私が汲み取れていないこともあるのかもしれないが。もし足すなら「…(三点リーダー)」のほうが適切であったような気がする。


しかし、今回のシングルでは久しぶりのライブ音源を出してくるので楽しみでしようがない。エレカシのライブ音源がCDとして発売されるのは、所属事務所FMEがインディーズ盤で発売した『日本 夏』『野音 秋』以来である(ところで『野音 夏』はいつ発売されるのであろうか?)。

それ以前には、
『コール アンド レスポンス』(マキシシングル)
【ガストロンジャー(Live at "日本武道館" 2001.1.4)】
【soul rescue(Live at "日本武道館" 2001.1.4)】

『孤独な太陽』(マキシシングル)
【風に吹かれて(Live at "日本武道館" 2001.1.4)】

『暑中見舞-憂鬱な午後-』(マキシシングル)
【孤独な太陽(Live at "日本武道館"2001.1.4)】
【コール アンド レスポンス(Live at "日本武道館"2001.1.4)】
という収録曲がある。

エレファントカシマシというバンドは、元来がスタジオ・レコーディング向きのアーティストではなく、どこまでもライブ向きのライブ・バンドである。だから、よりよく「生身」の音が出るのはライブ演奏であり、そして楽曲の完成度もライブ演奏のなかで上がっていく。たとえば、楽曲が完成したての初々しさ、あるいはレコーディングまでのアレンジの試行錯誤、アレンジ完成後のバンドサウンドとしての年輪もすべてライブのなかで表現されている。つまるところ、エレファントカシマシに惚れたらライブを聴けということなのである。

「幸せよ、この指にとまれ」(2010年05月12日発売)では、
以下の計10曲のライブ演奏が収録予定だという。

Sky is blue (1/8) /絆 (きづな) (1/9)/
ハナウタ~遠い昔からの物語~ (1/9)/
幸せよ、この指にとまれ (1/11)/
赤き空よ!(1/9)/俺たちの明日 (1/9)/
地元のダンナ (1/9) /翳りゆく部屋 (1/11)/
桜の花、舞い上がる道を (1/9) /待つ男 (1/11)

野音のDVDと
このシングル+ライブ盤があれば、
しばらくの空白は余裕で埋められる気がする。
実際、私は飽きずに何度もくり返し、ライブを眺めている。(了)

ブログ筆者より、おわび。
かなりの期間このブログの更新を怠っていたのは、
ひとつには怠惰のせいですが、
もうひとつには慎重な校正が必要なことを感じて、
書き上げたものを出し渋っているところがあります。
実際のところ、まだ十数項目のストックがありますが、
細部の詰めが甘いように感じて、推敲しております。
毎日更新はしておりませんので、読者の方も、
そう心得て疎かにのぞいて頂けると、心やすく推敲作業が進みます。
楽しみにされている奇特な方がおりましたら、
お待たせして申し訳ありません。
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