データから見る2013年「エレカシ復活の野音」 [分析]
久しぶりのライブ4本だったので、
ライブ分析用にExcelが大活躍した。
4公演 演奏曲 113曲 うち重複なしで 50曲
EPIC 8曲(16%) / CANYON 6曲(12%) / EMI 16曲(32%) / UNIVERSAL 20曲(40%)
以下、詳細な分析。
今回演奏された曲
演奏曲数とレーベル別のカウントは冒頭に記したとおり。
次に、重複をのぞいた、演奏曲目の楽曲名も記した通りである。
そして、4日間通して演奏された楽曲15曲は以下の通りである。
セットリストの組み方を見ると、
通していちばん伝えたいやりたい曲は四日間連続でやった作品だと思われる。
それか、東京と大阪でセットを組み替えているのもわかる。
東京は東京らしい曲と華やかなやり慣れた曲。
大阪は色んな曲を織り交ぜて、色とりどりに一夜限りの感じのセットだ。
昨年大阪の野音公演を潰したことも配慮したのか、
東京よりも大阪のほうがサービス大目な印象だ。
まあ、関東地方は何かと公演数も多く旨い目を見ているから
たまに関西圏やその他諸都市でよい公演があってもいいはずだ。
今回は意識して力が入れられている気はする。
すでに冒頭のレコード会社別の演奏曲数でわかっている人も多いと思うが、
2013年の「エレカシ復活の野音」のセットリストは、ふだんの野音公演とはだいぶ趣が違う。
かなり現キャリアのUNIVERSAL期の楽曲によっている。
どの公演も5割がUNIVERSAL期の楽曲でしめられている。
あとの5割を、EPCIやCANYONやEMIの作品で分けている印象だ。
その意味では、ふだんの野音の公演というよりは、新春公演や武道館公演などに近い、
シングルや現キャリア中心の構成になっている。
シングル作品とアルバム作品の比率も、
シングル収録曲が28曲、アルバムのみ収録曲が21曲、収録作品不明曲2曲、
いつもとはちがいかなりシングル楽曲に偏じて選曲されている。
アルバム曲にわりと多いダウナーな沈む曲がないというのも特長かもしれない。
新曲の靜かな曲をのぞいて、勢いのある作品が多いのは、
宮本浩次からメッセージだったのかなと思っている。
EPIC期の熱烈なファンからすれば、
「いつもの野音公演じゃない」という不満が漏れそうなものだけれど、
私は何度も書いているが、「復活の野音」という意味では、
エレファントカシマシらしいライブ/コンサートになったと強く思う。
今が光りなのだ、今生きていることの輝きというものが、
現在のエレファントカシマシの立ち位置なのだと強く思う。
もちろんEPIC時代の作品が悪いわけでもないし、
ある時代の作品が多く演奏される機会もあってよいと思うが、
今年の野音はそういう場面じゃなかったんだなと思っている。
ただ、そろそろ2004年新春の新宿コマ劇場みたいなセットも
久しぶりに観てみたい気がする。
あるいは、2006年の10月の野音などは言葉を失うくらいよかったし。
今のエレファントカシマシは、ユニバーサル期としての完成度が上がっていて、
過去の葛藤の深い時期のザクザクした感じは出ないようである。
良くも悪くも、演奏が揺れていたり、バンドが少しきしんでいる方が
実はロックバンドらしい音楽が鳴っていることが多い。
ロックとブルースは、不幸があってよい音楽が鳴ることが少なくない。
幸せな人間のロック・ミュージックはどこか嘘くさくなってしまうところがあるのかもしれない。
今のエレファントカシマシはバンド史上でもわりと順風満帆な時期にある。
その意味では新曲【めんどくせえ】が荒削りなロック/サウンドに仕上がったのは、
宮本の入院生活というものが作用しているのかもしれない。
ライブ分析用にExcelが大活躍した。
4公演 演奏曲 113曲 うち重複なしで 50曲
EPIC 8曲(16%) / CANYON 6曲(12%) / EMI 16曲(32%) / UNIVERSAL 20曲(40%)
東京公演(日比谷野音)
全54曲
EPIC 9曲 / CANYON 8曲 / EMI 11曲 / UNIVERSAL 26曲
日比谷野音 1日目(2013/09/14) 27曲
EPIC 5曲 / CANYON 4曲 / EMI 5曲 / UNIVERSAL 13曲
日比谷野音 2日目(2013/09/15) 27曲
EPIC 4曲 / CANYON 4曲 / EMI 6曲 / UNIVERSAL 13曲
日比谷野音両日のセットリスト
大阪公演(大阪野音)
全59曲
EPIC 7曲 / CANYON 9曲 / EMI 14曲 / UNIVERSAL 29曲
大阪城野音 1日目(2013/10/13) 28曲
EPIC 3曲 / CANYON 5曲 / EMI 5曲 / UNIVERSAL 15曲
大阪城野音 1日目(2013/10/13) 31曲
EPIC 4曲 / CANYON 4曲 / EMI 9曲 / UNIVERSAL 14曲
大阪城野音野音両日のセットリスト
以下、詳細な分析。
今回演奏された曲
EPIC 8曲
ファイティングマン / デーデ / 星の砂 / ゴクロウサン / 花男 / 優しい川 / 待つ男 / 涙
CANYON 6曲
悲しみの果て / 四月の風 / 明日に向かって走れ / 今宵の月のように / 赤い薔薇 / 風に吹かれて
EMI 16曲
ガストンジャー / so many people / コール アンド レスポンス / 武蔵野 / 秋-さらば遠い夢よ- / 俺の道 / ハロー人生!! / 生命賛歌 / 季節はずれの男 / 歴史 / パワー・イン・ザ・ワールド / 友達がいるのさ / 平成理想主義 / 地元のダンナ / シグナル / なぜだか俺は祷っていた
UNIVERSAL 20曲
俺たちの明日 / さよならパーティー / 笑顔の未来へ / リッスントゥザミュージック / 翳りゆく部屋 / FLYER / 新しい季節へキミと / Sky is blue / 明日への記憶 / 旅 / 東京からまんまで宇宙 / 大地のシンフォニー / 世界伝統のマスター馬鹿 / 穴があったら入いりたい / ズレてる方がいい / 涙を流す男 / めんどくせえ(新曲) / はてさてこの俺は(新曲) / タイトル不明「楽しきことなからん[仮](新曲 / あなたへ(新曲)
演奏曲数とレーベル別のカウントは冒頭に記したとおり。
次に、重複をのぞいた、演奏曲目の楽曲名も記した通りである。
そして、4日間通して演奏された楽曲15曲は以下の通りである。
4日間通して演奏された楽曲 15曲
EPIC: ファイティングマン
CANYON: 悲しみの果て / 四月の風 / 今宵の月のように
EMI: ガストロンジャー / シグナル
UNIVERSAL: 俺たちの明日 / 笑顔の未来へ / 大地のシンフォニー
シングル「ズレてる方がいい」: ズレてる方がいい / 涙を流す男
新曲 4曲
めんどくせえ(新曲) / はてさてこの俺は(新曲)
タイトル不明[仮:楽しきことなからん](新曲) / あなたへ(新曲)
東京のみで演奏された曲
一日目: 優しい川 / ハロー人生!!
二日目: 平成理想主義 / 地元のダンナ / ゴクロウサン / なぜだか俺は祷っていた
両日: 東京からまんまで宇宙 / 星の砂 / 明日への記憶
大阪のみで演奏された曲
一日目: 俺の道 / Sky is blue / 季節はずれの男
明日に向かって走れ / リッスントゥザミュージック
二日目: 穴があったら入いりたい / 歴史 / 新しい季節へキミと
秋-さらば遠い夢よ- / パワー・イン・ザ・ワールド
生命賛歌 / 涙
両日: 世界伝統のマスター馬鹿 / FLYER
セットリストの組み方を見ると、
通していちばん伝えたいやりたい曲は四日間連続でやった作品だと思われる。
それか、東京と大阪でセットを組み替えているのもわかる。
東京は東京らしい曲と華やかなやり慣れた曲。
大阪は色んな曲を織り交ぜて、色とりどりに一夜限りの感じのセットだ。
昨年大阪の野音公演を潰したことも配慮したのか、
東京よりも大阪のほうがサービス大目な印象だ。
まあ、関東地方は何かと公演数も多く旨い目を見ているから
たまに関西圏やその他諸都市でよい公演があってもいいはずだ。
今回は意識して力が入れられている気はする。
すでに冒頭のレコード会社別の演奏曲数でわかっている人も多いと思うが、
2013年の「エレカシ復活の野音」のセットリストは、ふだんの野音公演とはだいぶ趣が違う。
かなり現キャリアのUNIVERSAL期の楽曲によっている。
どの公演も5割がUNIVERSAL期の楽曲でしめられている。
あとの5割を、EPCIやCANYONやEMIの作品で分けている印象だ。
その意味では、ふだんの野音の公演というよりは、新春公演や武道館公演などに近い、
シングルや現キャリア中心の構成になっている。
シングル作品とアルバム作品の比率も、
シングル収録曲が28曲、アルバムのみ収録曲が21曲、収録作品不明曲2曲、
いつもとはちがいかなりシングル楽曲に偏じて選曲されている。
アルバム曲にわりと多いダウナーな沈む曲がないというのも特長かもしれない。
新曲の靜かな曲をのぞいて、勢いのある作品が多いのは、
宮本浩次からメッセージだったのかなと思っている。
EPIC期の熱烈なファンからすれば、
「いつもの野音公演じゃない」という不満が漏れそうなものだけれど、
私は何度も書いているが、「復活の野音」という意味では、
エレファントカシマシらしいライブ/コンサートになったと強く思う。
今が光りなのだ、今生きていることの輝きというものが、
現在のエレファントカシマシの立ち位置なのだと強く思う。
もちろんEPIC時代の作品が悪いわけでもないし、
ある時代の作品が多く演奏される機会もあってよいと思うが、
今年の野音はそういう場面じゃなかったんだなと思っている。
ただ、そろそろ2004年新春の新宿コマ劇場みたいなセットも
久しぶりに観てみたい気がする。
あるいは、2006年の10月の野音などは言葉を失うくらいよかったし。
今のエレファントカシマシは、ユニバーサル期としての完成度が上がっていて、
過去の葛藤の深い時期のザクザクした感じは出ないようである。
良くも悪くも、演奏が揺れていたり、バンドが少しきしんでいる方が
実はロックバンドらしい音楽が鳴っていることが多い。
ロックとブルースは、不幸があってよい音楽が鳴ることが少なくない。
幸せな人間のロック・ミュージックはどこか嘘くさくなってしまうところがあるのかもしれない。
今のエレファントカシマシはバンド史上でもわりと順風満帆な時期にある。
その意味では新曲【めんどくせえ】が荒削りなロック/サウンドに仕上がったのは、
宮本の入院生活というものが作用しているのかもしれない。
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