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人気という<痛し><痒し> [チケット]

エレファントカシマシの人気がグングン上がってる。
知名度はファンが思っているほどでもないが、
ライブチケットの獲得率はそれにつれて、どんどん下がっている。

00年代前半、そして中盤を知るファンは、
こんな人気を望んでいたのが、
逆に、こうして手に入らなくなることを危惧してもいたのだ。
これは本当に痛し痒しだ。
うれしくて、悔しい事態だ。

何とかならないものか、と思う。
エレカシのライブ人気はすでにホールクラスを上回っている。
おそらく、ツアー興行における地方公演はさておき、
東名阪の大都市部においては、大規模ホール複数公演の需要は十分にある。
ただ、主催者は「売り切れる」くらいのキャパシティを狙っている。
会場を大きくすれば収益も上がるが、空席時のリスクも高まる。

そのリスク回避の意識が主催者に強いことは、
2009年春、日本武道館公演のための準備でもよくわかった。
8000人キャパの武道館を埋めるために、新春ライブを止めたのである。
飢餓意識をあたえて武道館に集めようという作戦だが、
それ自体がエレカシのライブ人気を甘く見ていた。

そのことは、日比谷野音のチケット争奪戦に如実にあらわれた。
キャパ3000人の野音で2回やれば、
武道館とはいかないまでも大規模ホール2回分に相当するし、
大規模ライブホールの3回分には匹敵する。
だから余るぐらいのキャパシティだと踏んだのだろう。
しかし、そのチケットはまったくファンに行き届かないプラチナチケットになった。
転売やオークションに出品はあったものの、
そうした事例は100にも届かないのではないだろうか。
つまり、転売業者でさえも入手困難であったことは、
当日野音の近辺をうろついていたダフ屋の行動からも伺えた。
ダフ屋も買えない入手困難チケット。
それが今年の日比谷野音2daysであった。

つい4年くらい前は、ダフ屋が売れ残りを心配するチケットだったはず。
何しろ、当日券がバリバリあまっていたのだから。
ひどいときは、リキッドルームの当日券がふつうに販売されていた。
リキッドルームは中規模ライブハウスで収容人数1000人。
今では考えられない小さな箱である。

今度の新春ライブにしても、
東京を2公演にしたのは、野音のチケット枯渇を見て、
主催者が少し配慮した会場手配なのだとは思うが、
いかんせん渋公はキャパ2000人*2日と、うわ増しが少なすぎる。

どうせなら、大規模ライブハウスのZEPP TOKYOか、
新木場スタジオコーストで連日やれば、
5000人を超える収容人数を確保できたはずだ。
両日が難しいなら、ふたたび日本武道館でもよかったとも思う。

新春という「おめでたい」イベントには誰しも参加したいだろう。
ゆえに音響や席次もあるだろうが、
まずそこに居て体験したいというファンの気持ちを重要視して欲しい。
渋公はゆかりのある建物(メジャーデビュー後はじめてやったライブ会場)であるが、
今のエレカシには小さすぎるのだ。
日比谷野音2日公演を簡単にソールドアウトするバンドのファンを、
渋谷公会堂におさめるのはあまりにも無理がある。

私自身はどうにか1日分(1月9日)確保できたので、
差し迫った飢餓感はないが、
ファンクラブ、先行予約、一般販売と外れ続ける人たちの苦しみは理解できる。
この飢餓状態を解消するには、収容人数の大きいホールで開催するしかない。
少なくともファンクラブでの先行申し込みで、
1日も当選しないような状態は是非避けて欲しい。
ファンクラブというのは、会費制の支援組織であると同時に、
ライブの開催費用の負担をいちばん早く払う人たちなのだから。

しかし、このご時世、
リスクを嫌って絶対に売り切れるキャパでしか興行したくない、
主催者の気持ちもわからなくない。
痛し痒しである。
私は、せめて自分なりの自制で、複数公演は1日だけにとどめる。
(以前は、入手が容易だったので、よく複数行きました。
 それから、今年も欲望に負けて日比谷野音2日間行った罪は告白しておきます。)

地方公演はまだしも、
都市部の公演に何度も足を運ぶことは、自制しましょう。
そのことで、別の人がエレカシを見る機会が増えます。
チケットにあぶれる人はいつかは自分に回るのですから。

以上

00年代半ばのエレカシライブがどんな様子だったかは、
また別項を立てて話します。チケットがどれだけ入手容易であったかについても。

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