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最近のセットリストについて [分析]

おもに3パターンあると思う
1. イベント用セット(ヒット曲+直近アルバムの曲) 2. アルバムツアー用セット(アルバム曲+ヒット曲+レア曲) 3. 特別ライブ用セット(レア曲+代表曲+やりたい曲)


最近のセットリストは観客の期待に応えようとしている。そのことをヒシヒシと感じる。一昔前、5年くらい前には、観客の期待よりも、自分がやりたい曲を前面に出していた宮本の選曲が、常識におさまる範囲に変わってきたからである。

たとえば、イベント・ライブで全曲新曲とか、対バン・ライブで発売前の新曲のみとか平気でやったものだし、そこまでいかないまでも、歌詞のない仮歌をイベントでよく披露していた。それはファンにとってはうれしいサプライズだけれど、それ以外の観客には何のことかさっぱりわからないだろうし、そもそも代表曲やヒット曲をやらないとノリについて行けない。とくにフェスで全部新曲は自分勝手だ。せめて1曲ないし2曲、認知の高い楽曲をまぜるだけで、観客はちゃんと了解するのだから。最近そのことは理解してきたようで、無茶はしなくなっている。それだから、フェスセットのなかでサプライズ曲がある、というエレカシファンの楽しみは減ってきているように思う。
アルバムツアーでは、基本的にアルバムとその前作あたりの楽曲を中心に構成し、そこに代表曲と少しのレア曲を足して組むようになってきている。だから、フェス・セットのような一見さん向けではないが、古参ファンにはやや物足りない、『アルバム』中心の構成内容になっている。

このアルバム・ツアーに来て、レア曲を多く期待するのは間違いで、むしろ新作『アルバム』の世界観の再現を堪能すべきである。少し前までは、アルバム・ツアーでも、ほとんどヒット曲なしに構成していた時期もあるが、現在はまったくそういう一方的なライブはやらなくなっている。エレカシ・ファン歴が浅い人にもやさしいライブと言っていいだろう。

深度のあるファン向けのライブ・セットは、新春ライブと日比谷野音(近年は大阪も加わる)に限定する意識が働いている。

もともと、新春ライブと日比谷野音はそうしたファンイベントの意味合いが強いライブであり、普段は披露しない楽曲や新曲を披露する場所になっていたが、近年はますますその度合いが増している。というのも、夏フェスやアルバムツアーにおいて、新規ファンを意識したポピュラー路線を披露するのが多いので、古参のファンや深度のあるファンに向けて、飽き足らない内容のセットを組もうと意識しているからである。日比谷野音や新春公演では、新規のファンはすべての楽曲について理解できないのではないかと思う。

しかし、セットリストの組み方がわかっているので、コアなファンたちは夏フェスを横目でいられるという側面もある。夏フェスではときおりレアな曲をやるが、十中八九そういうことはないので、安心していい。ところが、演奏面になると時折ものすごいカッチリと決まるので、フェスや対バンのイベントも気が抜けない。たまたま参加していたディスクガレージ30周年のThank You 30は、演奏の質では2009年中ナンバー1だった気がする。セットリストはよくあるイベント・セットだったが、演奏が飛び抜けてよかった。声質などトータルで見ても、野音よりも優れていたのではないかと思う。

祝日にもかかわらず、チケットが余っていて、参加されなかったかたはきっと損をされたと思う。昼海、蔦谷両人が参加した6人編成のエレファントカシマシの演奏では、まちがいなくイチバンだったと断言できる。その様子は蔦谷好位置のブログにも興奮気味に記載されている(http://blog.oricon.co.jp/ko1/daily/200909/23

追記:
この文章は新春ライブに執筆していたが、野音並の渋いセットリストを予想して見事にハズレた。
これからは、基本的にマニアックな内容のライブは、野音に集中されるのかもしれない。
だとすると、昨年以上に野音のチケット争奪戦が熾烈になるような気がして、
まったくファンとしては「痛し痒し」である。


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