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「JAPAN JAM」不参加の弁 [つれづれ]


2010年5月15日~16日の両日に富士山の麓、御殿場市の富士スピードウェイ(公式サイト)で開催される、新しいカタチの春フェス「JAPAN JAM」。その2日目にエレカシも参加する。

Rockin' on Presents JAPAN JAM(公式サイト)

2010年5月15日(土)静岡県 富士スピードウェイ
出演者:ACIDMAN / OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND / ストレイテナー / the telephones / 10-FEET / BEAT CRUSADERS / PLASTICS / LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS

2010年5月16日(日)静岡県 富士スピードウェイ
出演者:エレファントカシマシ / 奥田民生 / GRAPEVINE / ZAZEN BOYS / サンボマスター / 曽我部恵一BAND / YO-KING / 吉井和哉


チケット 1日券-8500円 2日券-16000円 /駐車券 1日-1500円 2日券-3000円(入場券に加算して)


エレカシのセッション企画は、
「エレファントカシマシには、サポートメンバーとして蔦谷好位置(Key)、昼海幹音(G)、金原千恵子(violin)、笠原あやの(Cello)が参加。ゲストにCharaを招いてセッションを行う。」ということらしい。



すべてのアーティストが特別セッションの企画で、
しかもメジャーアーティストが9組も1万円以内のチケットで見られるのはうれしい限りだ。
実際、2日目のアーティストたちは、エレカシファンが「他に好きなアーティスト」に挙げる人たちばかりで、
充実は保証つきのようなものだ。

だが、私は新しいこのフェスの1年目への参加は見送る方針である。
理由は3つある
(1)交通アクセスが尋常でなく悪い-Jump-
(2)必要経費の高さ(チケット代+交通費+飲食費を含めた額)-Jump-
(3)環境的な不安(立地による気候状況など)-Jump-



都会型フェスと違い、このJAPAN JAMの立地は難易度が高い。
ひとつは天候の見極めが難しいこと。
もうひとつは、交通状況の見極めもきわめて難しい。
相当数の観客の移動による渋滞状況が見られるため、
通常の移動時間+移動待ち+整列渋滞を考慮しなければならない。
そのことを考えると、時間的余裕をふんだんに用意しなければならない。
アーティスト・リストを見る限り、後半であることは確かであるが、
トリではないような気がするので、
エレカシがメインの人は、それを終えたら帰路に就いた方がよいだろう。

(1)交通アクセス困難

御殿場の富士スピードウェイは自家用車でなければとても行き難い。
電車で行くとなると、最寄り駅はJR「御殿場」駅になる(シャトルバスもここからのみ)。この「御殿場」駅に通じるJR御殿場線の発着本数が非常に少ない。多いときでも1時間3本、少ない時は1本だ。しかも、編成車両数が少ないから、ぎちぎちに詰まることは目に見えている。
この御殿場線、終点駅(あるいは始発駅)である「三島」か「国府津」まで、それぞれ約50分近くかかる。

東京方面に戻る場合、「三島」から新幹線「ひかり」を使って1時間かかる。
「国府津」から東海道線の普通で帰ると1時間超ゆうにかかる。

さらに、御殿場駅から会場までのバスの道のりが通常で20分。(とうぜん開催日は渋滞が予想されるので30分近くかかることが予想される)。

総合すると、東京からのアクセスに要する時間は早くて2時間半、渋滞すると3時間はかかることになる。基幹駅発着のJTBバスツアー(公式サイト)を使っても、ほぼ同様の時間がかかると思われる。JTBバスツアーの長所は、バス待ちがないことと終電の心配がないことくらいだ(ただバス発着点から家までの帰宅手段は事情によって異なる)。

自分が自家用車持ちでドライバーなら別であるが、当方カーなし野郎なので、もうこの「交通アクセス困難」でほとんど不参加を決めた。

(2)必要経費

チケット代は8500円であり、この手の大型フェスとしては最安の部類に入る。ただ、会場までの交通費が馬鹿にならない。公式ホームページにあるように、新幹線で「三島」駅経由「御殿場」駅着で行くとすると、東京発着で片道4200円(2520円+特急料金1680円)かかるのだ、それを往復にすると8400円。さらに「御殿場」駅からシャトルバス代が片道610円(往復1220円)。さらに、防寒具や雨具など重装備をカバンに背負っていくとしたら、クローク代として1000円もかかるだろう。「陸の孤島」である富士スピードウェイでは、昼食をふくめた飲食代は2000円近くもかかるだろうか。

チケット 8500円
交通費 電車賃8400円+バス代1220円=9620円
クローク代 1000円
飲食代(その他) 2000円
総計 21120円


私の試算によると、東京から電車行程を利用する観客は、総計すると2万円以上の出費がかかると想定される。しかも、その上に、(1)で指摘した交通事情があるのだから、正直チケット代の8500円が安価には感じられない。

往復の行程にバスツアーを使うと若干安くなる。町田から発着の人が往復4300円、横浜や池袋が4800円、東京や上野が5300円。3000円ほど浮く計算にはなる。ただ、バスツアーは時間的制約がきつく、途中で帰宅することができない。また、発着点から自宅までの交通手段も確保しなければならない。復路の到着予定時間は0時ないし0時半である。

(3)天候不安

富士山麓の高地である御殿場は、保養地としてはよい環境であるだろう。ただ、高地である上に天候の急変が予想される、軽登山地帯であるから、風雨になったときは生半可の寒さではない。いや、風雨がなくとも、夜半の冷え込みは平地の感覚では危険だろう。5月といえども、雨や夜になると、気温が10度を割り込むことも予想される。しかも雨など降った日には、体感気温は0度近くになるのではないだろうか?
風雨対策、防寒対策は、上着や下着を整えていけばいい。ただ、それを整えても拭えない不安は、会場がレース会場であることだ。ステージセットをどこに組むのか、現在まだ発表されていないが、おそらくは屋根のあるメインスタンドの前には組まないだろう。そうすると、荒天対策のない客席は、遮るものなく吹きさらしの雨風にさらされる。

もちろん、これは風雨があったことを想定した最悪の予想だが、それが起こるリスクを考えると、とても軽はずみには参加できない。荒天で体調を考えて、途中で帰路に就くとしても、(1)で指摘したような交通不安がその際にも直撃する。

総評

交通不安があり、天候不順の危険が高く、総コストが2万円を越えると成ると、その手間と時間を勘案して見送らざるをえないというのが私の結論である。

天候不安にはもう一つあって、御殿場は霧がよく発生することだ。
実際、「UDOフェス」では濃霧が発生して視界不良が起こった。
(「UDOフェス」でネット検索をかけると、失敗の様子を記録したページがヒットします)

フェスの企画意図は理解するし、ロッキンオン社主宰のイベントのファンサービスも理解しているが、いかんせん富士スピードウェイは立地が悪すぎる。直近には2006年の同会場で「UDOフェス」が失敗した先例がある。富士山麓という共通点では、富士天神スキー場で1997年に行われた第1回「フジロックフェス」の失敗もよく知られている。どちらも荒天に見まわれたわけだが、そうした荒天が珍しくないのが山麓開催のフェスティバルである。成功例としては、富士宮市の「朝霧JAM」があるが、こちらはキャンプ場でのまったり開催を目的としており、規模も違えば、開催趣旨もだいぶ異なる。
見たい、行きたいのは山々だが、 3つのトラブルに打ち勝つ自信がない。

参加される方へ

参加予定の方はくれぐれも交通機関の確認と
荒天・防寒対策には万全を期して下さい
「Rock In Japan」や「Summer Sonic」のような感覚でいったら、
絶対に痛い目を見ます。
「フジロック」や「朝霧JAM」に参加したことのある人は、
おそらく経験値が活かされるのではないでしょうか。
フェス初心者の方は用心・要注意です。
しかし何よりも、困難を乗り越えて、
チケット代以上に楽しんで来て下さい。幸運を祈ります。(了)
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コメント 1

黒のシジフォス

10日(土)一般発売開始。
11日(日)ネット販売開始。

ということで、売れ行きをネット上で眺めていたら、
まだまだ両日チケットあまっているようですね。
夏フェスのROCK IN JAPANの売れ行きを知っているだけに、
出足が遅いようですね。

日程調整がついて、交通事情をもろともしない方は、今からでも間に合いますよ。
入場整理番号など先着購入のメリットが少ない会場なので、
おそらく開催日が迫ってみないと、どれくらい入場者が増えるか、
こればかりは見当がつかないですね。
入場者が少なければ少ないで、ゆったりまったり、楽しめると思います。

そうは言っても、私は不参加決定なんですが。
by 黒のシジフォス (2010-04-11 23:45) 

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