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星見る夕べ [分析]


エレ歌詞の中の「太陽」というテーマで一項目書いたことがある。
こちらから

その続編として、「月」ではどうかと考えてみたのだが、それではあまりにありきたりなので、あえて「月」を飛ばして「星」を調べてみることにした。すると、21曲存在することが判明した。そのうち、【星の砂】だけは比喩としての星であり、いわゆる「お星さま」とは別の「星」のような気がするので、これを除いて20曲ではないかと考えるに至った。

「星」がはじめて登場する楽曲は、例外をふくめればファースト・アルバムの【星の砂】であるが、夜空の「星」としては3rdアルバム『浮世の夢』のラスト【冬の夜】である。最初の登場ながら「遠すぎて星も見えず」と、なかなか肩すかしを食らう。つづいて登場するのが【シャララ】、さらに【星の降るような夜に】である。EPIC期には7枚のアルバムで3曲しかない。つづいてCANYON期であるが、【赤い薔薇】【恋人よ】【真夏の星空は少しブルー】の3曲しかない。CANYON期は「星」よりも「月」が夜を飾っているのだろう、「月」の夜は「星」が見えにくいから仕方がないのかもしれない。さて、EMI期は少し増えて7曲。現在のuniversal期が2枚のアルバムと6枚のシングル中に6曲、と徐々に登場回数が増えている。

最新シングル「幸せよ、この指にとまれ」の両サイドの楽曲に「星」が含まれていることからも明らかなように、「太陽」「月」にも並び立つくらいに重要な舞台道具として「星」の重要性が増していることがわかる。

以前にも触れたように、エレファントカシマシの歌詞は神話的であるから、星といっても実名で登場する星はない。オリオンとかシリウス、せめて「明けの明星(みょうじょう)」とか、北極星とか、知っていそうな星は考えられるのだが、頑なに「星」か「星空」なのである。

ところで、宮本御大は惑星と恒星の区別はついているのだろうか??

言うまでもないだろうが、「明けの明星」は金星のことであり、自分で発光する恒星(太陽と同じ種類の星)ではない。おそらく肉眼で確認出来る惑星は、地域にもよるだろうが土星くらいまでだと思うが、輝いて見えるのは金星>木星>火星>土星の順番らしい。地球の衛星「月」を想像してもらえばわかるが、これら太陽系の惑星は自分で発光はしないが、太陽の反射光でかなり明るく輝く。地球との距離が何よりその原因で、大きく明るく見える星というのは、だいたいはこの4つの惑星のどれかである。

惑星であろうと、恒星であろうと、衛星であろうと、人工衛星であろうと、「星」には違いない。太陽を楕円軌道で廻る小惑星「イトカワ」から7年の歳月を経て帰還した「ハヤブサ」が、たった一つのカプセルを届けるために、自分を燃やし尽くして「星」になったように、宇宙で一時でも光を放つならばそれは「星」と呼んで構わない。(これはもちろん詩情的な意味であって、科学的で厳密な規定を適用していうのではない)

さて、7月恒例の野音では、「太陽」「月」「星」、どの歌が一番多く歌われるだろうか?

(了)
エレファントカシマシの楽曲中の「星」たち。

遠すぎても見えず目を下にやれば
【冬の夜】

澄みわたる空にがキラキラまたたいていた。
【シャララ】

の降るような夜に互い肩でも組んで
【星の降るような夜に】

Oh のようにそっと そうさ 笑うだろう
【赤い薔薇】

闇夜に光るのように輝いた日々
【恋人よ】

真夏の星空は少しブルー
静かに流れゆく小さく囁いて

【真夏の星空は少しブルー】

この街のビルの向こう 星空
【マボロシ】

星くずの中のジパング
明日また会おう 今日は帰らう もう寝よう ああ 星空

【星くずの中のジパング】

夜中 星空の下歩こうよ二人で...
【平成理想主義】

遠い空からおちてきた 流れ星のやうな人生
【流れ星のやうな人生】

遠くビルの向かうに、光るに願ひをかけよう。
【なぜだか、俺は祷ってゐた。】

空は満天のでオーライ
【まぬけなJohnny】

遠すぎて 遠すぎて届かないあの
【絆】

夜の沈黙(しじま)に浮かぶ都会の
点滅するビルの光より果敢なくて

【ネヴァーエンディングストーリー】

遠くのあの光るに願いを…
【桜の花、舞い上がる道を】

町の星空に孤独な誓いをたてるだろう
【真夜中のヒーロー】

風ん中を 山ん中を 星空を 雨ん中を 車に乗って
星空を 路地裏を突っ走る

【sweet memory】

この町の夜は今日もまたより輝くけど
【孤独な太陽】

雨のち晴れ 暮れゆく町の空にがひとつ
【幸せよ、この指にとまれ】

ふと見上げればもう空には
古くて新しい明日を運んで来たぜ

【赤き空よ!】

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