「裏BEST」アルバムを模索する [企画もの]
エレファントカシマシは、これまでに３回、ベスト・アルバムを発表している。
（１） 『BEST』（1997年12月1日）
（２） 『sweet memory エレカシ青春セレクション』（2000年9月20日）
（３） 『自選作品集 創世記』『自選作品集 浪漫記』『自選作品集 胎動記』（2009年9月16日）
上記の5作品のことである。
（１）の『ＢＥＳＴ』は、移籍後のEPIC SONYで、バンドの意思とは関係なしに作られた、
「大人の事情」によるベスト盤で、エレカシSIDEの監修を受けてないので、
ファンのあいだではこれを正式なベスト盤と認定するか否かは、意見が分かれるところだろう。
また、2002年に東芝EMIから発表されたシングル集を、シングルベストと考えると、
4度の発表の機会があったこととなる。
（４） 『エレファントカシマシSINGLES1988-2001』（2002年3月27日）
ベスト盤のそれぞれ収録曲数は
（１）－14曲 （２）－13曲（初回版15曲） （３）28曲、17曲、31曲 （４）－24曲
ということになっている。
上に述べたように、すでに3回のベスト盤を発表しているので、
（しかも昨年度はレコード会社別に充実した『自選作品集』を発売したので）
いわゆる人気定番曲のほとんどはベスト・アルバムに網羅された気がする。
すなわち、ユニバーサルシグマの楽曲をのぞいて、
「表」のベスト・アルバムは出し尽くされた気がするのである。
特に、EPIC期とCANYON期については、
それぞれ移籍直後にベストを発表したばかりではなく、
シングル集と昨年の『自選作品集』で屋上屋をかさねた観があるので、
人気曲を集めたベスト・アルバムに関しては「打ち止め」の空気が漂う。
EMI期のベストに関しては、昨年の発売がはじめてであったし、
知名度が落ちていた時期と言うこともあり、
まだ真新しさがあるベストではある。
逆に『浪漫記』は、先行する『エレカシ青春セレクション』と『SINGLES』に印象が重なる。
このように、人気曲や定番曲を集めたベスト・アルバムは、
ほぼすべての作品を網羅している熱心なファンには、食傷気味の内容になってしまうものである。
オール・タイム・ベストと言われても、すでにベスト・アルバムが幾つも棚に並んでいて、
しかもその中でシングル曲や代表曲を何度も聞かされていれば、詮方ないこと。
だから、その手のベストではない、「裏」のベストが欲しいと、私は常々考えている。
さて、「裏」ベストを作るとなれば、
まずは「表」ベストの内容を確認し、その曲目を押さえなければならない。
すでに述べたように、4度の集成盤の発売によって、
重複も含めると129曲の楽曲がベスト盤の中に収録されている。
その収録曲を除いたものを調べたので、
いささか紙幅を取ることにはなるが、列挙してみたい。
『アルバム未収録曲』（7曲）
涙の数だけ / 旅の途中 / ｓｏｕｌ ｒｅｓｃｕｅ / 東京ジェラシィ
それを愛と呼ぶとしよう / 幸せよ、この指にとまれ / 赤き空よ！
『ＴＨＥ ＥＬＥＰＨＡＮＴ ＫＡＳＨＩＭＡＳＨＩ』（5曲）
浮き草 / てって/ 習わぬ経を読む男 / ＢＬＵＥ ＤＡＹＳ / ゴクロウサン
『ＴＨＥ ＥＬＥＰＨＡＮＴ ＫＡＳＨＩＭＡＳＨＩ ＩＩ』（6曲）
夢の中で / 金でもないかと / 土手 / ゲンカクＧｅｔ Ｕｐ Ｂａｂｙ
ああ流浪の民よ / 自宅にて
『浮世の夢』（5曲）
うつらうつら / 上野の山 / ＧＴ / 見果てぬ夢 / 冬の夜
『生活』（2曲）
凡人－散歩き－ /月の夜
『５』（6曲）
過ぎゆく日々 / 無事なる男 / 何も無き一夜 / 夕立をまってた
ひまつぶし人生 / 通りを越え行く
『奴隷天国』（6曲）
太陽の季節 / おまえはどこだ / 日曜日（調子はどうだ）
浮世の姿 / 果てしなき日々 / 道
『東京の空』（4曲）
真冬のロマンチック / 甘い夢さえ / 明日があるのさ /暮れゆく夕べの空
『ココロに花を』（3曲）
ドビッシャー男 / かけだす男 / 愛の日々 / 流されてゆこう
『明日に向かって走れ－月夜の歌－』（3曲）
うれしけりゃとんでゆけよ/ ふたりの冬 / 恋人よ
『愛と夢』（3曲）
ｇｏｏｄ－ｂｙｅ－ｍａｍａ / 君がここにいる / 寝るだけさ
ココロのままに / Ｔｏｎｉｇｈｔ
『ｇｏｏｄ ｍｏｒｎｉｎｇ』（6曲）
眠れない夜 / ゴッドファーザー / ｇｏｏｄ ｍｏｒｎｉｎｇ
情熱の揺れるまなざし / Ｉ ａｍ ｈａｐｐｙ / 生存者は今日も笑う
『ライフ』（7曲）
女神になって / 面影（おもかげ） / 暑中見舞－憂鬱な午後－
普通の日々 / 真夏の革命 / 秋－さらば遠い夢よ－ / マボロシ
『ＤＥＡＤ ＯＲ ＡＬＩＶＥ』（3曲）
漂う人の性 / クレッシェンド・デミネンド －陽気なる逃亡者たる君へ－
何度でも立ち上がれ
『俺の道』（8曲）
どこへ？ / 勉強オレ / ラスト・ゲーム / 覚醒(オマエに言った)
ろくでなし / オレの中の宇宙 / ロック屋(五月雨東京) /心の生贄
『扉』（5曲）
生きている証 / 一万回目の旅のはじまり / ディンドン / 必ずつかまえろ
星くずの中のジパング / 傷だらけの夜明け
『風』（5曲）
達者であれよ / 人間って何だ / 定め /勝利を目指すもの
今だ！テイク・ア・チャンス
『町を見下ろす丘』（6曲）
理想の朝 / 甘き絶望 / すまねえ魂 / 人生の午後に
雨の日に・・・ / なぜだか、俺は祷ってゐた。
註：bowさんのご指摘により【生きている証】をリストに追加しました。(7/6)
『STARTING OVER』（11曲）＆『昇れる太陽』（11曲）全曲
ベスト盤に収録されている、アウト・テイクの特典楽曲は、
厳密には選曲と言うよりも「おまけ」なので、
ベスト・アルバム収録曲とは考えないことにすれば、
きみの面影だけ / 始まりはいつも
の２曲が追加されることになる。
（【石橋たたいて八十年】は自選作品集で選曲されたので除外する）
総計117曲のベスト盤未使用曲が残されることになる。
この117曲のなかから、自分のお気に入りをＣＤに集めて焼き付ければ、
どこにも売っていない、手元のベスト盤では決して聞くことの出来ない、
究極の『裏ベスト』盤が完成することになる。
しかし、117曲というと、1枚のＣＤの限界収録時間80分に収めるのが、
なかなかに難しい。おそらく１６～１９曲というのがよい線ではないかと思うので、
おそらくこの中から1割強の楽曲をさらに精選する必要がある。
ライブ定番曲や人気楽曲を集めて、
「表」のベストを作成するとなれば、発売中のベスト盤を見てもわかるとおり、
数曲の相違はあれど、大まかに言えば衆目の一致する見解にまとまるであろう。
しかし、「裏」となれば話は別である。
残ったマニア度の高い楽曲のなかから、抽出に抽出を重ねて、
カプチーノも真っ青な凝縮に高めなければ、きっと完成しないであろう。
そして、それが万人分の味の違いとなって、きっと万葉に生まれるのである。
「裏」ベストというものは、「表」ベストとはちがい、
個人で思い思いに作成するものに違いないのである。
今回は「裏」ベストづくりのための下準備として、
具材を確かめてみた。この項目の続きのなかで、私なりの「裏」ベストを作ってみよう。
（了）
（１） 『BEST』（1997年12月1日）
（２） 『sweet memory エレカシ青春セレクション』（2000年9月20日）
（３） 『自選作品集 創世記』『自選作品集 浪漫記』『自選作品集 胎動記』（2009年9月16日）
上記の5作品のことである。
（１）の『ＢＥＳＴ』は、移籍後のEPIC SONYで、バンドの意思とは関係なしに作られた、
「大人の事情」によるベスト盤で、エレカシSIDEの監修を受けてないので、
ファンのあいだではこれを正式なベスト盤と認定するか否かは、意見が分かれるところだろう。
また、2002年に東芝EMIから発表されたシングル集を、シングルベストと考えると、
4度の発表の機会があったこととなる。
（４） 『エレファントカシマシSINGLES1988-2001』（2002年3月27日）
ベスト盤のそれぞれ収録曲数は
（１）－14曲 （２）－13曲（初回版15曲） （３）28曲、17曲、31曲 （４）－24曲
ということになっている。
上に述べたように、すでに3回のベスト盤を発表しているので、
（しかも昨年度はレコード会社別に充実した『自選作品集』を発売したので）
いわゆる人気定番曲のほとんどはベスト・アルバムに網羅された気がする。
すなわち、ユニバーサルシグマの楽曲をのぞいて、
「表」のベスト・アルバムは出し尽くされた気がするのである。
特に、EPIC期とCANYON期については、
それぞれ移籍直後にベストを発表したばかりではなく、
シングル集と昨年の『自選作品集』で屋上屋をかさねた観があるので、
人気曲を集めたベスト・アルバムに関しては「打ち止め」の空気が漂う。
EMI期のベストに関しては、昨年の発売がはじめてであったし、
知名度が落ちていた時期と言うこともあり、
まだ真新しさがあるベストではある。
逆に『浪漫記』は、先行する『エレカシ青春セレクション』と『SINGLES』に印象が重なる。
このように、人気曲や定番曲を集めたベスト・アルバムは、
ほぼすべての作品を網羅している熱心なファンには、食傷気味の内容になってしまうものである。
オール・タイム・ベストと言われても、すでにベスト・アルバムが幾つも棚に並んでいて、
しかもその中でシングル曲や代表曲を何度も聞かされていれば、詮方ないこと。
だから、その手のベストではない、「裏」のベストが欲しいと、私は常々考えている。
さて、「裏」ベストを作るとなれば、
まずは「表」ベストの内容を確認し、その曲目を押さえなければならない。
すでに述べたように、4度の集成盤の発売によって、
重複も含めると129曲の楽曲がベスト盤の中に収録されている。
その収録曲を除いたものを調べたので、
いささか紙幅を取ることにはなるが、列挙してみたい。
『アルバム未収録曲』（7曲）
涙の数だけ / 旅の途中 / ｓｏｕｌ ｒｅｓｃｕｅ / 東京ジェラシィ
それを愛と呼ぶとしよう / 幸せよ、この指にとまれ / 赤き空よ！
『ＴＨＥ ＥＬＥＰＨＡＮＴ ＫＡＳＨＩＭＡＳＨＩ』（5曲）
浮き草 / てって/ 習わぬ経を読む男 / ＢＬＵＥ ＤＡＹＳ / ゴクロウサン
『ＴＨＥ ＥＬＥＰＨＡＮＴ ＫＡＳＨＩＭＡＳＨＩ ＩＩ』（6曲）
夢の中で / 金でもないかと / 土手 / ゲンカクＧｅｔ Ｕｐ Ｂａｂｙ
ああ流浪の民よ / 自宅にて
『浮世の夢』（5曲）
うつらうつら / 上野の山 / ＧＴ / 見果てぬ夢 / 冬の夜
『生活』（2曲）
凡人－散歩き－ /月の夜
『５』（6曲）
過ぎゆく日々 / 無事なる男 / 何も無き一夜 / 夕立をまってた
ひまつぶし人生 / 通りを越え行く
『奴隷天国』（6曲）
太陽の季節 / おまえはどこだ / 日曜日（調子はどうだ）
浮世の姿 / 果てしなき日々 / 道
『東京の空』（4曲）
真冬のロマンチック / 甘い夢さえ / 明日があるのさ /暮れゆく夕べの空
『ココロに花を』（3曲）
ドビッシャー男 / かけだす男 / 愛の日々 / 流されてゆこう
『明日に向かって走れ－月夜の歌－』（3曲）
うれしけりゃとんでゆけよ/ ふたりの冬 / 恋人よ
『愛と夢』（3曲）
ｇｏｏｄ－ｂｙｅ－ｍａｍａ / 君がここにいる / 寝るだけさ
ココロのままに / Ｔｏｎｉｇｈｔ
『ｇｏｏｄ ｍｏｒｎｉｎｇ』（6曲）
眠れない夜 / ゴッドファーザー / ｇｏｏｄ ｍｏｒｎｉｎｇ
情熱の揺れるまなざし / Ｉ ａｍ ｈａｐｐｙ / 生存者は今日も笑う
『ライフ』（7曲）
女神になって / 面影（おもかげ） / 暑中見舞－憂鬱な午後－
普通の日々 / 真夏の革命 / 秋－さらば遠い夢よ－ / マボロシ
『ＤＥＡＤ ＯＲ ＡＬＩＶＥ』（3曲）
漂う人の性 / クレッシェンド・デミネンド －陽気なる逃亡者たる君へ－
何度でも立ち上がれ
『俺の道』（8曲）
どこへ？ / 勉強オレ / ラスト・ゲーム / 覚醒(オマエに言った)
ろくでなし / オレの中の宇宙 / ロック屋(五月雨東京) /心の生贄
『扉』（5曲）
生きている証 / 一万回目の旅のはじまり / ディンドン / 必ずつかまえろ
星くずの中のジパング / 傷だらけの夜明け
『風』（5曲）
達者であれよ / 人間って何だ / 定め /勝利を目指すもの
今だ！テイク・ア・チャンス
『町を見下ろす丘』（6曲）
理想の朝 / 甘き絶望 / すまねえ魂 / 人生の午後に
雨の日に・・・ / なぜだか、俺は祷ってゐた。
註：bowさんのご指摘により【生きている証】をリストに追加しました。(7/6)
『STARTING OVER』（11曲）＆『昇れる太陽』（11曲）全曲
ベスト盤に収録されている、アウト・テイクの特典楽曲は、
厳密には選曲と言うよりも「おまけ」なので、
ベスト・アルバム収録曲とは考えないことにすれば、
きみの面影だけ / 始まりはいつも
の２曲が追加されることになる。
（【石橋たたいて八十年】は自選作品集で選曲されたので除外する）
総計117曲のベスト盤未使用曲が残されることになる。
この117曲のなかから、自分のお気に入りをＣＤに集めて焼き付ければ、
どこにも売っていない、手元のベスト盤では決して聞くことの出来ない、
究極の『裏ベスト』盤が完成することになる。
しかし、117曲というと、1枚のＣＤの限界収録時間80分に収めるのが、
なかなかに難しい。おそらく１６～１９曲というのがよい線ではないかと思うので、
おそらくこの中から1割強の楽曲をさらに精選する必要がある。
ライブ定番曲や人気楽曲を集めて、
「表」のベストを作成するとなれば、発売中のベスト盤を見てもわかるとおり、
数曲の相違はあれど、大まかに言えば衆目の一致する見解にまとまるであろう。
しかし、「裏」となれば話は別である。
残ったマニア度の高い楽曲のなかから、抽出に抽出を重ねて、
カプチーノも真っ青な凝縮に高めなければ、きっと完成しないであろう。
そして、それが万人分の味の違いとなって、きっと万葉に生まれるのである。
「裏」ベストというものは、「表」ベストとはちがい、
個人で思い思いに作成するものに違いないのである。
今回は「裏」ベストづくりのための下準備として、
具材を確かめてみた。この項目の続きのなかで、私なりの「裏」ベストを作ってみよう。
（了）
Tour2011まとめサイト
ブログパーツによる、
ライブ・ドキュメントの一覧ページ
へのリンクです。
QRコード
こんにちは。
とっても素晴らしい企画ですね。
ところで、アルバム『扉』収録の「生きている証」は、ベスト盤に入っていますか？シングルには「化ケモノ青年」のカップリングとしてはありましたね。
上のリストを参考にして、わたくしの裏ベストを作ると、次のようになりました。ただし、最新のシングル「幸せよ、この指にとまれ」と「赤き空よ！」は除きます。
１．旅の途中
２．てって
３．BLUE DAYS
４．ゴクロウサン
５．ああ流浪の民よ
６．凡人－散歩き－
７．何も無き一夜
８．ふたりの冬
９．面影
１０．暑中見舞－憂鬱な午後－
１１．普通の日々
１２．真夏の革命
１３．秋－さらば遠き夢よ－
１４．マボロシ
１５．漂う人生の性
１６．傷だらけの夜明け
１７．雨の日に･･･
どうでしょうか。
これらの曲が日の目を見ていないのが不思議でなりません。
by bow (2010-07-06 15:55)
「１５．漂う人生の性」は間違いでした。
正しくは「１５．漂う人の性」です。
訂正願います。
by bow (2010-07-06 16:03)
bowさん、はじめまして。（で、あっていますか？）
ご指摘の【生きている証】、たしかにBEST盤に収録されていませんでした。
リスト・アップを漏らしてしまい申し訳ありません。
お詫びして、訂正します。
お寄せ頂いた、bowさん版の「裏BEST」興味深く拝見しています。
まずは携帯プレーヤーで実現して、聴いて見ようと思います。
by 黒のシジフォス (2010-07-06 20:42)
追伸
ところで、コメント欄の誤記の訂正なのですが、
当ブログで管理人のできることと言えば、
コメントの「削除」しかないのですが、それでよろしければ、
対応いたします。
ログ・アウトして、名前をお借りして、
訂正した内容を書き込むことは可能なのですが、
本人を差し置いてやることでもないので、
訂正した内容を再投稿いただければ、
前回投稿は、訂正依頼ごと削除いたします。
この応対文章もいっぺんに削除するので、
はじめから「間違っていなかった」体になるようにしますので、
再投稿お願いします。
by 黒のシジフォス (2010-07-06 20:44)
タイトルが間違っているということが読む人にわかればそれでいいので、そのままでかまいません。お手数をおかけしました。
＞bowさん、はじめまして。（で、あっていますか？）
bowとしては初めてですが、前にお邪魔したことがあります。
その後、エレカシ関連のブログ巡りというか、ホームページやブログを見る回数が増え（少しですが）、ときどき掲示板やコメント欄に書き込むこともしていました。その際、場合によっては自分のブログのURLを書き込む必要も出てきました。それで、書き込むハンドルネームと自分のブログの名前は一致していた方がいいだろうということで、今は自分のブログの名前で書き込みをするように統一しました。悪しからず、ご了承ください。
＞ご指摘の【生きている証】、たしかにBEST盤に収録されていませんでした。
リスト・アップを漏らしてしまい申し訳ありません。
お詫びして、訂正します。
現在、たまたま「生きている証」について、自分のブログに記事(毒に当てられているかもしれません)を書いていたので目に止まりました。
by bow (2010-07-08 23:42)