ちまちまと『MASTERPIECE』を分析中 [つれづれ]
久しぶりのブログ記事更新である。
何しろ、穴埋め記事のエレカシ短歌以来であるから、だいぶサボっていたのである。
否、実はサボっていたわけではなく、
表計算ソフトEXCELと全作品の歌誌を首っ引きで、新作アルバムを調べていたのである。
まるで学生時代の論文感覚である。
それで何をやっているかというと、
新作アルバム『MASTERPIECE』の作品ごとにキーワードを抽出して、
その抽出したキーワードがほかのどの作品と共通しているかを、
摘撰さらって表にしてみているのである。
その結果、なかなかに興味深い結果になっている。
まことにチマチマとした細(こま)い作業をつづけてわかってきたのは、
決まりフレーズの多用から観察される作品傾向である。
多くの人は気づいておられるように、
ユニバーサル期の作品は、ユニバーサル期のフレーズの多用が見られる。
たとえば「青空(青い空やsky is blue)」や「時計」、「旅立ち」「未来」などなどである。
それとは逆に、案外に使用例が少ない言葉も明らかになってきておもしろい。
たとえば、「中年」は【世界伝統のマスター馬鹿】ではじめて使用されたとか、
「シンフォニー」「蜃気楼」「気絶」「やりきれない」「コンビニ」「サンドイッチ」「建前」「文庫本」「デリケート」
これらの単語が実ははじめて歌詞で取り上げられたというのは、なかなかに興味深い。
エレカシ・ファンにおなじみの歌詞も判明しつつある。
その一端、上位10単語はこんなものだ。
「魂」「日々」「未来」「時間」「人生」「いつも」「未来」「青空」「何処(どこ)」「思い出」。
キーワードの共通度合いが高いのは、すでに述べているとおり、
ユニバーサル期の作品群があたま一つ抜いている。
次に、多いのは『明日に向かって走れ』『扉』『町を見下ろす丘』である。
音楽から感じる印象は、『愛と夢』~『俺の道』あたりの印象であるのだけれど、
歌詞についてはやはり少し傾向が異なる。
『MASTERPIECE』の作品内のキーワードがもっとも頻出する既存作品は、
【俺たちの明日】である。
私が抽出した107のキーワード中16ワードがヒットしている。
(ちなみに『MASTERPIECE』内の作品も含めると【世界伝統のマスター馬鹿】)
さらに次点を紹介すれば、前作『悪魔のささやき』の【悪魔メフィスト】になる。
こちらは107のキーワード中14ワードがヒットしている。
キーワードのヒット数が高いアルバムも、作品単体と同じ傾向を示す。
まず、基本的に発表年度が現在に近いほど、ヒット率は比較的高い。
例外的にキーワードの使用例が多いのは、『明日に向かって走れ』である。
これは私にはかなり意外であった。
ユニバーサル期のアルバムを除外すると、次に見えてくるのが、
『扉』と『町を見下ろす丘』という作品である。
このなかでは【シグナル】という作品が飛び抜けてヒット数が高い。
実は、ユニバーサル期の作品以外でキーワードのヒット数が10を超えるのは、
【シグナル】と【勉強オレ】だけなのである。(【勉強オレ】は単語の羅列があるので当然といえば当然)
さらに、やや少なくなるが9個に【恋人よ】と【soul rescue】があることも指摘しておきたい。
現在のところ、まだ数えの残しと更なる抽出の必要を残しているので、
確定した数字ではないのだけれど、このキーワード検索から辿る作品分析もなかなかにおもしろい。
ただ、かなりチマチマした作業なので、数字が気にならない人には、
まったく要らないデータであることは宣言しておこう。
私は、自分の手元にあるテキストデータを検索抽出して、表計算ソフトでまとめているけれど、
簡易に調べるならば、老舗サイト「エレファントカシマシDB」さんのメニュー項目に、
全作品の歌詞検索があるので、これを利用すると便利であるので、紹介しておこう。
サイドメニュー「曲分析」→「歌詞分析」。品詞による分析のランクはこれで調べられる。
さらにディープに調べるには、囲みの注釈部分にある「曲検索」のリンクが別ページに移動。
任意の言葉を入れて検索すると、ほしいデータが手に入る。
ただし、このデータベース検索は表記揺れを別カウントするので、
「ひらがな」「カタカナ」「漢字」「アルファベット」などは、それぞれで検索する必要がなる。
日本語は表記が複雑なので、結局は人がカウントしないと正確さは確保できない。
だから、私はチマチマと数えたのである。
書くことがないので研究成果を発表前にチラ見せしようと思ったところ、
だいぶ結論部分までを書いてしまったようだけれど、
細かい数字を含めた研究本体は本体なりにおもしろいと思うので、
近いうちにお披露目したと思う。
そもそも、この手の無駄な研究というのはファンがやらないと誰もやらないものであり、
通り一遍のプロモーションだらけの業界紙にはなかなか出ないところである。
コード進行やアレンジなどは門外漢なので手をつけないが、
言葉の分野であれば多少なりの勘が働くので、だいぶおもしろいことが見つけられると思ってやってみた。
これをやろうと思ったきっかけは、これまでも時折やってきた、
作品内の時間やモチーフの分析からきたものであるが、
より全般的にキーワードを網羅的にやってみようと思ったのは、作品の魅力のなせるところだろう。
今回、暫定的な研究成果としてわかったのは、
『MASTERPIECE』というアルバムは、歌詞の共通点から考察すると、
ユニバーサル期のアルバム作品にいちばん似ているが、それを除外するとその次に似ているのは、
『明日に向かって走れ』だということである。
だから、並べて聴いてみると、案外におもしろいかなと思ったりする。
逆に、歌詞の共通点が少ないのは『浮世の夢』『生活』、その次が驚くなかれ『愛と夢』だった。
というのが、私が今チマチマとやっている研究成果のひとつである。
全貌の発表はしばしお待ちください。あと2~3曲分のキーワード整理で終わります。(了)
何しろ、穴埋め記事のエレカシ短歌以来であるから、だいぶサボっていたのである。
否、実はサボっていたわけではなく、
表計算ソフトEXCELと全作品の歌誌を首っ引きで、新作アルバムを調べていたのである。
まるで学生時代の論文感覚である。
それで何をやっているかというと、
新作アルバム『MASTERPIECE』の作品ごとにキーワードを抽出して、
その抽出したキーワードがほかのどの作品と共通しているかを、
摘撰さらって表にしてみているのである。
その結果、なかなかに興味深い結果になっている。
まことにチマチマとした細(こま)い作業をつづけてわかってきたのは、
決まりフレーズの多用から観察される作品傾向である。
多くの人は気づいておられるように、
ユニバーサル期の作品は、ユニバーサル期のフレーズの多用が見られる。
たとえば「青空(青い空やsky is blue)」や「時計」、「旅立ち」「未来」などなどである。
それとは逆に、案外に使用例が少ない言葉も明らかになってきておもしろい。
たとえば、「中年」は【世界伝統のマスター馬鹿】ではじめて使用されたとか、
「シンフォニー」「蜃気楼」「気絶」「やりきれない」「コンビニ」「サンドイッチ」「建前」「文庫本」「デリケート」
これらの単語が実ははじめて歌詞で取り上げられたというのは、なかなかに興味深い。
エレカシ・ファンにおなじみの歌詞も判明しつつある。
その一端、上位10単語はこんなものだ。
「魂」「日々」「未来」「時間」「人生」「いつも」「未来」「青空」「何処(どこ)」「思い出」。
キーワードの共通度合いが高いのは、すでに述べているとおり、
ユニバーサル期の作品群があたま一つ抜いている。
次に、多いのは『明日に向かって走れ』『扉』『町を見下ろす丘』である。
音楽から感じる印象は、『愛と夢』~『俺の道』あたりの印象であるのだけれど、
歌詞についてはやはり少し傾向が異なる。
『MASTERPIECE』の作品内のキーワードがもっとも頻出する既存作品は、
【俺たちの明日】である。
私が抽出した107のキーワード中16ワードがヒットしている。
(ちなみに『MASTERPIECE』内の作品も含めると【世界伝統のマスター馬鹿】)
さらに次点を紹介すれば、前作『悪魔のささやき』の【悪魔メフィスト】になる。
こちらは107のキーワード中14ワードがヒットしている。
キーワードのヒット数が高いアルバムも、作品単体と同じ傾向を示す。
まず、基本的に発表年度が現在に近いほど、ヒット率は比較的高い。
例外的にキーワードの使用例が多いのは、『明日に向かって走れ』である。
これは私にはかなり意外であった。
ユニバーサル期のアルバムを除外すると、次に見えてくるのが、
『扉』と『町を見下ろす丘』という作品である。
このなかでは【シグナル】という作品が飛び抜けてヒット数が高い。
実は、ユニバーサル期の作品以外でキーワードのヒット数が10を超えるのは、
【シグナル】と【勉強オレ】だけなのである。(【勉強オレ】は単語の羅列があるので当然といえば当然)
さらに、やや少なくなるが9個に【恋人よ】と【soul rescue】があることも指摘しておきたい。
現在のところ、まだ数えの残しと更なる抽出の必要を残しているので、
確定した数字ではないのだけれど、このキーワード検索から辿る作品分析もなかなかにおもしろい。
ただ、かなりチマチマした作業なので、数字が気にならない人には、
まったく要らないデータであることは宣言しておこう。
私は、自分の手元にあるテキストデータを検索抽出して、表計算ソフトでまとめているけれど、
簡易に調べるならば、老舗サイト「エレファントカシマシDB」さんのメニュー項目に、
全作品の歌詞検索があるので、これを利用すると便利であるので、紹介しておこう。
サイドメニュー「曲分析」→「歌詞分析」。品詞による分析のランクはこれで調べられる。
さらにディープに調べるには、囲みの注釈部分にある「曲検索」のリンクが別ページに移動。
任意の言葉を入れて検索すると、ほしいデータが手に入る。
ただし、このデータベース検索は表記揺れを別カウントするので、
「ひらがな」「カタカナ」「漢字」「アルファベット」などは、それぞれで検索する必要がなる。
日本語は表記が複雑なので、結局は人がカウントしないと正確さは確保できない。
だから、私はチマチマと数えたのである。
書くことがないので研究成果を発表前にチラ見せしようと思ったところ、
だいぶ結論部分までを書いてしまったようだけれど、
細かい数字を含めた研究本体は本体なりにおもしろいと思うので、
近いうちにお披露目したと思う。
そもそも、この手の無駄な研究というのはファンがやらないと誰もやらないものであり、
通り一遍のプロモーションだらけの業界紙にはなかなか出ないところである。
コード進行やアレンジなどは門外漢なので手をつけないが、
言葉の分野であれば多少なりの勘が働くので、だいぶおもしろいことが見つけられると思ってやってみた。
これをやろうと思ったきっかけは、これまでも時折やってきた、
作品内の時間やモチーフの分析からきたものであるが、
より全般的にキーワードを網羅的にやってみようと思ったのは、作品の魅力のなせるところだろう。
今回、暫定的な研究成果としてわかったのは、
『MASTERPIECE』というアルバムは、歌詞の共通点から考察すると、
ユニバーサル期のアルバム作品にいちばん似ているが、それを除外するとその次に似ているのは、
『明日に向かって走れ』だということである。
だから、並べて聴いてみると、案外におもしろいかなと思ったりする。
逆に、歌詞の共通点が少ないのは『浮世の夢』『生活』、その次が驚くなかれ『愛と夢』だった。
というのが、私が今チマチマとやっている研究成果のひとつである。
全貌の発表はしばしお待ちください。あと2~3曲分のキーワード整理で終わります。(了)
黒のシジフォスさん、こんにちは!
きのう・きょうのゼップ東京2デイズは行かれますか?
きのうは、成ちゃんが、宮本さんに促されてスラップ奏法というのですか、
ベンベンと手を弦に打ちつけるような、あの弾き方で弾きました!
ものすっごく成ちゃん、かっこよかったです!
成ちゃんファンの黒のシジフォスさんにお伝えしたかったのでコメントしちゃいました。
きょうも当日券あると思います! 可能ならぜひ行ってみてください!
by はまっこ (2012-06-28 10:51)
はまっこ さん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
昨日、今日と予定が合わなかったので参加できませんでした。
ただ、内容が詰まっていたのはなんとなく感じております。
セットリストの印象では、『悪魔のささやき』発売直前のゼップツアー、
あのタイトな印象ですね。演奏曲数もちょうどそれくらいですし。
ただ、今回はツアーの演奏曲目の順番がかっちり決められていて、
『MASTERPIECE』の曲とレア曲とライブ定番曲とアンコール、
ほどよく並べられている、毎回来る人にも1度だけ参加する人にもうれしい、
そんな親切なセットリストだと思いました。
毎回、その回だけのレア曲があるのは、
昨年のアルバムツアーの企画として評判がよかったから、かもしれませんね。
成ちゃんが、格好いいというレポートと、
トミが昨年よりもパワーアップしているレポート、
サポートのフジイケンジがソリッドでよいというレポート、
総合司会の鍵盤が新鮮というレポートが入り交じっていて、
誰がどれだけよいのか、会場に行かないと、これだけはわからない印象です。
ただ、みんな良いだと思います。
トミがよいというのは、何となくわかります。
トミの病み上がり(2006年)は、闘病前、手術前よりもパワーアップするのを、
私も知っているので。
あと、もうひとつはYANAGIMANに鍛えられたこともあるのでしょう。
まだ進化しているのだと思います。
成ちゃんは、スタジオ版で演奏できなかった曲をやれていること、
ライブステージでは見せ場があることが、とても良い塩梅(あんばい)になっているのでしょう。
加入26年目の重みですね。行きたかったです。
by 黒のシジフォス (2012-06-28 23:39)
そうでしたか…残念でしたね。
日程がだいぶずれて、しかも平日ど真ん中だったので、残念ながらキャンセルした方も多かったのではないかと思います…。
次回はぜひ!!
といっても、野音まではワンマンはなさそうですね。
一体ことしの野音はいつなんでしょうね?
10月かなあ? なんて、お友達とは話していたのですが。
少し古い曲をやるとき、イントロを聴いたお客さんたちが「おお~ッ」とどよめく瞬間が私は大好きです。
「優しい川」「てって」「眠れない夜」…すごく良かったです。
とにかく、次のワンマンでは黒のシジフォスさんとも
同じ会場で、同じ雰囲気を味わえることを願っています!
by はまっこ (2012-07-02 10:49)
はまっこさん、再びコメントありがとうございます。
タイミングが合わなかったのは残念ですが、
皆さんのレポートや演目を見て、想像を膨らませています。
存外に想像力も馬鹿にできないですから。
現ツアーが終ると、次のワンマンは東京・大阪の野音でしょうね。
開催時期は9月もしくは10月でしょうね。
おそらく、東京・大阪のどちらかがどちらかなのでしょう。
暑いと見る方も演じる方も大変なので、
2009年のように10月の中旬か下旬がよいでしょうね。
レア曲をやるときに客席が沸くというのは、うれしいことですね。
客席のファンが新旧両方を受け入れている証明ですからね。
キャニオン時代の武道館公演のDVDがありますが、
あれなんか、古い曲だと客席が凍っているのがわかりますからね。
ただ、客席がピンと凍る緊張感というのも、それはそれでよいものなんですよね。
EMI中期の一触即発感っていうのも、あの当時の特長でしたからね。
どこかの会場でご一緒できるといいですね。
(おそらく、これまでもどこかですれ違っているとは思いますが)。
また、お気軽にコメント下さい。
by 黒のシジフォス (2012-07-07 09:08)