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あたる予想も考えものだ [つれづれ]

つい先日、文化の日に行われた「ぴあ 39th FAREWELL」。
私は行く予定もなかったのだが、
ついつい「辻占」好きから、セットリストの予想をしてしまった。

今月18日発売の「ワインディングロード / 東京からまんまで宇宙」は、
プロモーション上まずやるだろうと予想。これが的中した。
あと、ほかの選曲は、直近のSLSやARABAKIのセットリストを眺めて、
おそらくほぼこの選曲といい、これもまあ当たったと言ってよいだろう。
演奏曲は10~11曲が精一杯と言ったが、これは9曲で外れずとも近からずだ。

実のところ、最近こうした予想が自分が思うよりは的中してしまうので、
当たりすぎると詰まらなく思えてきてしまう、という弊害が出てきた。
賭け事の予想ならば、当たれば見返りがあるのだが、
好きなミュージシャンのライブの予想は、
当たりすぎるとかえって興をそがれるところがある。
これは早めにライブ会場に到着してリハーサルでネタバレをするのとは、
別の意味のネタバレで、サプライズがどの時点にもない、悪いネタバレである。
推理小説を読み慣れすぎて、ああ犯人はこいつでトリックはこれね、
とだいたい判別がついてしまうことほど、興削ぎの悪いスキルはない。
それ確率が低ければ、外れた時のサプライズが増すのでよいのだが、
馴れてくると作家のクセや伏線が読み解けるようになり、だいたい外さなくなる。
そうすると謎解き主体の推理小説などは、謎解きとしては楽しめなくなる。



今年新春の武道館公演も「悪魔のささやき」などの冠タイトルもなかったのだけれど、
何とはなし直感で、アルバム全曲披露になるだろうと予想して、見事的中した。
これはうれしい的中であったのだけれど、やるとわかっていると、
【朝】や【悪魔メフィスト】【夜の道】」など、それまでやっていなかった楽曲の初披露が、
何となく平凡に感じられてしまう、悪い弊害が出た。
そのおかげで【朝】直前の暗転で休憩モードにはならなかったという恩恵も受けたのだが。

曲順まで正確に予想することは困難なのだから、
演奏曲がわかることくらいよいじゃないか、という慰めもあるのだが、
わかっていても箱の中身の仕掛けがわからないから、手品ショーは楽しいのだ。
ライブ・コンサートも、あんまり演奏曲がわかりすぎないほうが、1曲1曲楽しいというのも、
何とはなし予想が当たるようになってきてから、わかるようになってきた。

「辻占」予想屋さんは今年までにして、来年からはライブのセットリストは予想しないで行こう。
駆け出しのファンでもなし、イントロが鳴れば、新曲以外はこの曲だとわかってしまうくらいには、
十分にすれあがっているのだ。
ライブに通い出した頃の初(うぶ)な緊張感というものも、最近はとんとない。
むしろ、次の手次の手と繰り出してくる、ライブ構成の組み立てに感心仕切っていたりする。
客席を見回して関係者を探し当てたりするのも、悪いライブ馴れである。
そういう悪い意味の「馴れ」ばかりが先に立つので、
もうライブ前の予習はしないことにした。
当日、会場に向う時も極力きかないようにしている。
ひどい時になると、会場に入ったあとの時間つぶしでも、別のアーティストの曲をわざと聴いている。

10年以上もファンを続け、ライブに通っていると、
予想をすればそんなに外さないセットリストを考えついてしまう。
それは良きにつけ悪しきにつけ「馴れ」なのだが、
しのごの考えると、当日のサプライズが涸れて始末が悪い。
だから、ライブがはじまるまでは、徹底的にバカを決め込んで、
何をやるとか、最近は何がレパートリーだとか、もう考えるのはやめる。
考えれば考えるほど当たるのだが、当てても自分のサプライズを無くすだけなので、
もう考えないことにする。

当たらないことの方が楽しいということもあるのだ。
ちょうど推理小説の犯人のように…。(了)
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